母彗星のテンペルタットル彗星の回帰に伴って、98年99年と主にヨーロッパで大きな活動があり、特に昨年は一時間当たり5000個にも及ぶ”流星嵐”が観測されました。この活動は今後何年かにわたって継続する可能性があり、今年初記が明るいものの見逃すわけにはいきません。
そのため、日本流星研究会の有志を中心として、写真観測による広域的なネットワークの設立が準備されています。
下田 力・司馬康生(日本流星研究会、東亜天文学会)
流星の写真観測においては、同じ流星を2地点以上から同時に撮影しなければ輻射点や軌道の決定が不可能です。事前に協力態勢を確立して同時流星を増やす努力をしなければ、成果は限られたものとなってしまうのです。このような事情から、1998、1999年のしし座流星群においては東日本、西日本それぞれに写真観測網が組織され、日本では流星雨のピークには当たらず天候にもあまり恵まれなかったものの、98年には71組、99年には48組の同時流星が撮影されました。
今年のしし群は下弦前の月がしし座の近くにいますが、昨年に引き続いて大出現の期待がもたれていることから、過去2年と同様に写真流星観測網を組織することになりました。
本年も北海道を除く日本国内で観測される方に、アマチュアとしての自由な立場を尊重しつつ、昨年のようなゆるやかな観測網の確立を呼びかけたいと思います。是非、下記の「2000しし群写真観測網について」をお読み下さい。趣旨に賛同頂ける方の参加をお待ちしております。なお、北海道地区で観測の動きがあればお知らせください。ぜひ協力させていただきたいと思います。
390-1103 長野県東筑摩郡朝日村針尾178
Tel: 0263-99-3590 (22時までにお願いします。)
Email:c-shimo@cnet.ne.jp
673-0882 明石市相生町2丁目2-7-404
Tel/Fax:078-919-6651(10時〜23時までにお願いします。)
Email:kqc43540@biglobe.ne.jp(添付ファイルは読めません)
1.設立目的
2000年しし座流星群の極大時期(11月16/17〜18/19日の3夜)に、北海道を除く日本国内において写真経路観測または写真計数観測を行うアマチュアが、お互いに緩やかな協定を結ぶことにより、個人の自由を尊重しながら、効率的に同時流星を撮影できる態勢を作ることを目的として設立します。また、同時写真流星を発掘して、その軌道データを得るため、所要の連絡・調整を行います。
2.参加資格・参加方法
上記の時期・地域において、写真経路観測または写真計数観測を行おうとするアマチュア天文家(中学生以上)であれば、機材の種類や経験の有無に関係なく、誰でも参加できます。本観測網は、「2000しし群東日本写真観測網」並びに「2000しし群西日本写真観測網」よりなり、それぞれ別の事務局をおきます。参加を希望される方は、所定の参加申込書(別紙)に自分の観測計画等必要事項を記入し、10月20日(金)までに、郵便または電子メールにて「東日本」または「西日本」の事務局に提出して頂きます。東北、関東、北陸、甲信、東海地方(三重県を除く)で観測される方は「東日本」に、九州、中国、四国、近畿(三重県を含む)で観測される方は「西日本」にお申し込み下さい。申込書を提出された方は、すべて観測網のメンバーとします。
3.具体的活動内容
(1)協定観測ポイントの設定
事務局では、メンバーの観測日、観測地、機材などを考慮して、協定観測ポイント(みんなでカメラを向けるポイント。東経*度*分、北緯*度*分の上空100kmという具合)をいくつか設定します。そして、11月5日頃、郵便で、全員の観測計画と全協定観測ポイントをお知らせすると同時に、個々の会員が、それぞれどのポイントにカメラを向けるべきかを提案します。また、写真同時観測が初めてのメンバーのために、観測する際の基本的留意点をお知らせします。なお、メンバーが極端に少ない地域では、協定観測ポイントを設定できない場合があるかもしれません。
(2)観測
11月16/17日から18/19日にかけて、個々のメンバーは、提出した観測計画に沿って観測を行います。ただし、天候が悪い場合はもちろん、自己都合で観測を中止しても、何らのペナルティーもありません。また、提案された方向を観測していただくのが望ましいのですが、雲や障害物がある場合は変更されても構いません。天候の都合等で予定の観測場所から移動する場合は、原則として、移動先において、最寄りの観測ポイントにカメラを向けて頂くこととします。
(3)観測結果のとりまとめ
観測終了後、個々のメンバーは、観測結果を所定の様式に記入し、2001年1月末日までに郵便または電子メールにて事務局に報告して頂きます。様式は11月5日頃お送りしますが、観測地の緯度、経度、それから撮影できた全流星について、出現時刻、経路上の2点(出現点・消滅点等)の赤経・赤緯(度の単位まで)及び光度を記入します。事務局は、報告を取りまとめ、撮影された流星のリストを全メンバーに郵便で送付します。
(4)フィルム整約
同時観測が成立した可能性が高い流星については、原則として個々のメンバーがフィルム整約(流星のフィルム上での正確な位置測定)を行います。期限は特に設けません。但し、この作業は参考書を熟読しないと出来ませんし、正式な測定機材(コンパレーターやパソコンの画像解析システム)を使用しいないと測定精度が劣りますから、希望があれば整約経験のある人を紹介できます。事務局でも整約できますが、何百個も同時流星が得られた場合は、整約が遅れることも考えられますのでご了承ください。
(5)軌道計算
フィルム整約が終了したら、最後に軌道計算です。昨年同様、東京流星ネットワーク(TMN)のメンバーが観測網に参加していただけることになっており、軌道計算についても、全面的に協力して下さることになっています。同時流星がたくさん得られた場合、軌道計算が終了するのに1年以上かかるかもしれませんが、結果は全メンバーにお知らせします。TMNは、軌道データを雑誌に公表したり、国際天文連合のデータベースに登録することを目的に活動していますが、満足できる軌道が得られ、公表・登録を行いたい場合は、撮影者に可否をお伺いします。なお、個々のメンバーがお互いに情報交換し、自分で軌道計算をされても一向に構いません。
4.参加費用
本観測網の運営は、ボランティア活動として行いますので、参加費は徴収しませんが、通信・印刷にかかる見込み費用として、切手等で800円程度のカンパを申込時に頂ければ幸いです。なお、会計報告は行いませんのでご了承ください。
5.世話人(事務局)
「2000しし群東日本写真観測網」・・・・下田 力
390-1103 長野県東筑摩郡朝日村針尾178
Tel: 0263-99-3590 (22時までにお願いします。)
Email:c-shimo@cnet.ne.jp
「2000しし群西日本写真観測網」・・・・・司馬康生
673-0882 明石市相生町2丁目2-7-404
Tel/Fax:078-919-6651(10時〜23時までにお願いします。)
Email:kqc43540@biglobe.ne.jp(添付ファイルは読めません)
事務局をお手伝い下さる方があれば歓迎します。
私は、2000しし群写真観測網の設立趣旨に賛同し、参加を申し込みます。
1.氏名(ふりがな):__________(_________)
*グループで参加する時は、グループ名と代表者名の両方を記入して下さい。
2.住所 : ________________________
3.電話番号(市外局番から): ____−___−____
4.電子メールアドレス(あれば):___________
5.観測時間帯と観測場所:
日付 観測時間帯 観測場所(市町村名まで)
16/17日 _時_ 分〜_時_ 分 ______________
17/18日 _時_ 分〜_時_ 分 ______________
18/19日 _時_ 分〜_時_ 分 ______________
*天候によって移動する可能性のある場合は、その日付と、移動する可能性のある方面(県名、市町村名)を以下に記入してください。
6.観測機材の概要
使用する写真機の台数:__台
レンズの焦点距離:__mm
固定撮影かガイド撮影か:______
回転シャッターの有無:___
7.観測ポイント等で希望があれば以下に記入してください。
(**方面に向けたい、**氏と同一ポイントを観測したいなど)