たにぐうです。へんろ道はやっぱりきつい。 5/18 (木) 今治市→小松町 晴 36km 5時起き。やはり夜中に雨が降ったらしく地面濡れてる。 おじさんのカセットこんろを借りて米炊き。 自分の携帯こんろより炊き上がり10分は早い。 「小松には善根宿があるから、よかったら訪ねるといい。俺は今日は そこへ行くつもりだから」、とそこの場所と電話を教えてもらう。 おじさんは、今日は自転車で平地の61〜64番を回るそうな。 僕は山登り60番を目指し、7時半一足先に出発。 東予市に入るとへんろ道は国道をそれ、平野の田んぼ道田舎道。 やたら右左折が多く迷いそうになりながらも前進。 こういう道では歩き遍路用の地図が強いなあ。 12時、小松町大頭。目の前に壁のような山々が立ちはだかる。 善根宿を電話で予約し、登山開始。 前半5kmは急坂の県道。壁の山を縫うような深い谷へ分け入る。 1時間半で県道は終わり、登山道へ。あと2.2km。 ここからは谷川沿いにさかのぼる。激坂汗だく。 谷をかなり上までつめると、今度は急斜面のつづら折れ。 きーーつーーいーーー!!何度も足止まる。 格闘1.2時間、ようやく横峯寺の山門が見えた。 六十番横峯寺はさっき見上げていた山の尾根近く、標高700mの所。 はるか下に平野がかすんで見える。 裏手の山は石鎚山遥拝所だが、疲れたのと時間切れで あきらめる。また次でいいや。 もう16時。麓までは9kmの山道。急がなきゃ。 車道を少し下った後、山道へ。序盤は崖や急斜面の上でちとこわい。 道も荒れていて歩きにくい。 が、それを過ぎればゆるやかな林間の尾根道で快適。 でもこんな山の中で日が暮れるのはイヤなので、全開走行。 楽しんでる暇はない。1時間ぐらい下ったか、 開削中の林道の終点に出た。振り返ると折り重なる山々の向こうに 石鎚本峰。ぶらぼー。再び山道に入り、 急斜面をつづら折れで下ると61番香園寺の奥之院。 やっと車道、と思いきや歩きの道は畑を突っ切り、 薄暗い神社の杜を抜け、ようやく香園寺横に出た。あー長かった。 地図を頼りに善根宿へ着いたのは18時半。 おじさんはすでに到着しており、まずは風呂へ。 そして煮物などの家庭料理のばんごはん。家主の松木鈴子さんは、 同行窯なる窯を持つ陶芸家。信仰のとても篤い方だ。 お遍路も2回歩いているし、先達の資格も持ってる。 大阪在住時には料理の献立大会で優勝してるそうで、 食事の献立もちゃんと考えて作られていた。 また、家を建てる時には、お大師さまが この土地に消える夢を見て、ここにしたそうな。 NHKの八十八ヵ所の番組に出た時、 「あなたにとって弘法大師とは?」の質問に、 「永遠の恋人です!」と答えたそうだが、 そう言うだけのことはあるな。まさにスーパーウーマンだ。 いろいろ話を聞き23時就寝。 5/19 (金) 小松町→新居浜市 曇り|雨 28km 6時起きで食事。お弁当と、「魔よけになるから」と、 はにわの焼き物をいただく。いいお守りだ。ありがとうございました。 おじさんは自転車を置いて横峯寺へ行くので、 61番前まで同行し別れる。さて、六十一番香園寺。 正面に青紫色の大きな会館がある。本堂はどこだろう・・・。 んん?どうやらこの会館が本堂&大師堂らしい。 えー、木造じゃないのぉー?中は立派なもの。 本尊を中心に椅子席になっていてまたびっくり。 お寺は木のお堂に畳という固定観念は完全に破壊される(^^;。 まー確かにこの方が維持費はかからんだろうし、 畳よりは椅子のが年寄りは楽だろうなあ。 風情よりは現実か。田舎に立派なビルやら道やらできると、 よそ者は「風情が無くなった」と嘆くが、 住む者からしたら「風情のために不便なのはかなわん」ていうのと同じか。 でも世界遺産に登録されたらどうするんやろ?寺の尼さんと歓談。 すぐに六十二番宝寿寺。国道脇の小寺。 国道の交通量が多いせいもありちと落ち着かない。 63番へ町中の道をごちゃごちゃ進む。が、おばちゃんと話したら 行き過ぎていたことに気が付き、1.5km戻る(哀)。 六十三番吉祥寺も国道脇だが、さっきよりは大きい境内。 WCタイムなぞでゆっくり。 さらに旧道を進み六十四番前神寺。隣に石鎚神社があり、 石鎚修験道の道場でもあるようだ。 お遍路の寺は、神仏習合が現存してる所が多い。山際でお堂多数。 ここまで距離は6kmぐらいなのに、すでに昼。ベンチで お弁当ごち。すぐ近くに湯之谷温泉があり、ひとっ風呂。 さて国道東進。雨が落ちてきたのと、昨日の疲れからか、 ペースあがらん。新居浜に入る頃にはヘロヘロ。 暗くなる中、屋根の保証は無いものの、 地図にある広瀬公園を狙い撃ち。幸いでかい東屋あり助かる。 19時半即沈。 5/20 (土) 新居浜市(ドライブ) 晴 4km+車(ドライブ) 広島から彼女が遊びにきたので、レンタカー借りてドライブ。 さとちゃんはたにぐうと同じく山登りとか好きな人なので、 面河渓とか滝とかに遊びに行く。 旅の本筋にはあまり関係ないし、 こっぱずかしいのでこれ以上は書かない(^^;;; 5/21 (日) 新居浜市→伊予三島市 晴 30km 朝からランドリーで洗濯。8時出で国道11号を東へ。しかし眠い。 昼、土居町に入り旧道へ。暑いので関川公民館の 水道で派手に水浴び。気持ちいい。でも眠い。 さらに30分ほど歩くと小さな公民館があり、 軒下にベンチ有り。もう眠い。おやすみなさい(笑)。 爆睡。気が付くと14時回ってる。 お腹すいたので国道へ出てコンビニ探す。 コンビニ前に座り込み弁当食す。復活。 国道は非快適なので再び並行する旧道へ。 適度に曲がりくねっていて、家並続き、街道の雰囲気。 進行方向左遠くに海、右手には屏風な山がせまる。 国道のコンビニに出て一服。と、 国道を野宿装備をバックパックした若い坊さんが歩いてくる。 坊さんは僕にあいさつして去っていく。 野宿装備持ってる坊さん遍路って珍しい。 伊予三島の市街を抜け、山手へ。 昨日おじさんの持ってた遍路地図で確認した公園へ。 65番への登り口だし、大きな東屋あるしでグッド。 定番メニューの梅干しふりかけごはん食って爆睡。 愛媛県データ(追加分) 所要日数:24日(3/5〜20,5/15〜22) 通過市町村:10市23町3村 (玉川,東予,丹原,小松,西条,新居浜,土居,伊予三島,川之江) 距離:495km 温泉:7湯(湯之谷を追加)(通算118湯) 歩行国道:追加無し(通算131本)