たにぐうです。長く濃い道のりのお遍路もついに結願。 5/26 (金) 坂出市→高松市 曇り 32km 八十一番白峰寺は木立に囲まれた山寺。 すがすがしいので境内で日記書いていたら門田くんがやってきた。 もう追い付かれた(^^;。 9時2人で出。82番へは五色台の台上の山道。 この山は一応台地なのだが、台地上は平らではなく、 山あり谷あり自衛隊の演習地ありでなかなか歩きでのある山道。 81番で会ったおじさんと前後しながら進む。 おじさん、昨夜国分寺の駅で寝ていて財布を盗られたという。 お遍路は金持ちと思われているらしく、気をつけた方がいいようだ。 1時間半ほどで八十二番根香寺。 ここも木立に囲まれた山寺。参道は木々で鬱蒼。 本堂に回廊があるのが珍しい。ここからは別格19番への山道へ入る。 別格に行く人しか通らないルートなので、草ぼうぼうで荒れ気味。 杖を持つ門田くんが先行で下る。 山道からみかん畑の車道を経て、町中の別格19番香西寺。 おじさんともども3人でおまいり。おじさんは願掛けで打っているそうで、 すぐに出発。わき目もふらずどんどん歩くらしい。 僕や門田くんはゆっくりのんびり、すぐに人とおしゃべり。 せっかく歩くのに急いで行くのはもったいないような気がするのだが。 それとも願掛けやからガンガン歩くほがいいんやろか? そういや、人と話すのも修行のうちってことを聞いたな。納経所でアメを、 やってきた団体さんに500円をいただき、大休止。 14時出。メシ屋を探すがぱっとせず、へんろ道は田んぼ道に。 パンも切らしているので、アメ玉で空腹をごまかし前進。 国道11号渡り倉庫前で一服。と、向かいの電気屋から おばちゃん現れ、ゴザと氷水を出してくれる。 ゴザ広げまったり。おもろい絵なので記念撮影。 下校途中の小学生に囲まれたりしながら八十三番一宮寺。 讃岐一宮の隣に小じんまり。本堂横の大木が本堂と調和して美し。 爆走で疲れてしばらく呆ける。 17時半、屋島の健康ランドを寝床の保険にして出発。 お遍路やってると、人によくあいさつされるし、 こちらもなるべくあいさつするようにしている。 ちょうど下校時間で中高生いっぱい。 今どきの若いもんの方が反応は良い。 かわいい女子生徒にあいさつされ、舞い上がる2人(爆)。 また煩悩拾う(爆爆)。 18時半、市街地に入りコインランドリーで洗濯。 管理人のおばちゃんと歓談し、1000円づつお接待いただく。 すでに真っ暗。1人だとさっさと行動中止するとこだが、 2人だし、いざとなれば健康ランドもあるしで強気に前進。 高松市街を抜け、屋島方面へ。メシ屋を探すと、 「焼肉食べ放題1500円」の看板発見。 今日お接待で1500円ずつもらってるし、1人じゃまず入らないし、 ということで突入。たらふく食いまくる。ごまんえつ。 屋島の健康ランドに着いたのは0時過ぎ。さすがに疲れた。 5/27 (土) 高松市内 雨|晴 5km 夜中から頭ガンガン、お腹グルグル、ぐるじいぃぃーー。 門田くんも調子はあまり良くないようだ。 お昼のチェックアウトとともにとりあえず健康ランド出発。 しかし全くダメで食うこともできず。 仕方ないので門田くんと別れ病院へ。 しかもこういう時に限って所持金3000円あまり。足るかいなあ。 電話帳で調べた屋島総合病院へ。 この旅2度目の点滴を打ち込まれる(哀)。 午後を病院のベッドで爆睡して過ごす。 気付くと17時。土砂降りの中出発。 スーパーでゼリーなど買い、風雨の中屋島登山口方面へ。 と、池のそばに東屋発見。とっととテント張って爆睡。 5/28 (日) 高松市→長尾町 晴 23km 復調気味。軽くお茶漬食って出。 屋島は熔岩台地で頂上は平らだが、斜面は崖で登りきつい。 30分で山頂、八十四番屋島寺。本堂の柱が赤い。野良犬うろうろ。 風がきついので早々に出発。 屋島からの下りは最近整備されたへんろ道。 しかしほとんど崖の急傾斜な上に、雨でどろどろぐちゃぐちゃ。 こりゃかなわん。しかも過積載(泣)。 すっ転ぶとただでは済まないので慎重に慎重に下る。 悪戦苦闘。やれやれ。 下った所は源平の古戦場跡。今は陸地で碑などに 面影を留めるのみ。八栗山へ向け細い路地を登っていくと ケーブルカー乗り場。当然横の参道へ。 道端の売店のおかみさんに過積載を驚かれ、ジュースをいただく。 にこ。きついコンクリ舗装の道を20分ほどで山門。 八十五番八栗寺だ。八栗山の崖が背後にせまる山寺。 日曜で人多し。納経すると。お接待だからと出されたのは カップ酒(^-^)。おお、今宵は酒だ!混んでいるので 少しだけおしゃべり。 裏の車道を下り国道へ。志度までは2時間ほど。 八十六番志度寺は大きい寺。寺のまわりには京都の寺によくある 塔頭(小さい支寺?)多数。本堂は年季入っとる。 ベンチで昼メシのパン食す。 ぼーっとしてるともう14時半。県道で丘陵地を分け入り 長尾へ向かう。丘を抜けると正面に山の壁。 どうも明日登る山くさい。結構きつそうだぞぉ。 田舎道を通り、町中にある八十七番長尾寺。ここは天台宗の寺。 境内は広々。85番でもらったとおぼしきカップ酒が、 本堂にお供えしてある。しかし爆風吹きまくり。 トイレのかげに隠れて一息。 町はずれ、亀鶴公園に巨大東屋ゲット。野良犬多い。 日曜で人も少ない。カップ酒でめーてー。 5/29 (月) 長尾町→徳島県土成町 晴 37km ついにお遍路最終日だ。長距離が予想されるので7時出。 1時間で前山ダムの分かれ道。88番へはゆるやかな峠越えへんろ道と、 山越え激登り修業の道とがある。 へんろ標識には山越えはきつい、足の弱い人はやめた方がいい、 でも絶景、などと書いてある。 標識がそんなに煽ってどうすんねん(笑)。 休んでると、門田くんがやってきた。おお!再会を喜ぶ。 彼は屋島で別れた日は調子が悪く、屋島を下った所で野宿、 昨日はいっしょになった坊さんに宿のお接待を受けて 長尾宿泊だったそうな。トイレに行ってくるという 門田くんといったん別れ、当然きつい山道の方へ。 中盤までは谷沿いをゆるやかに登る林道。 おいおい、いつになったら登るねん。危惧したとおり、 山頂まで残り2mkからは1kmで200m登る超激坂、 坂というより壁。しかも登るほど急になる。 最後の数百mは60度はあろうかのやせ尾根の岩場。 転落したら死ぬだろうし、過積載では下れんぞこれは。 落っこちないように気をつけ山頂にはい上がる。ふう。汗だくだく。 山頂からは讃岐平野、小豆島の大展望。青空壮快。 最後の最後でお遍路一きつい登りだったが、満足感もいっぱい。 整備された歩道の激坂を下ると、八十八番大窪寺の境内に飛び出した。 山中の静かな寺。ついに来た。まずはしっかりおまいり。 納経し、四国入りする時に近清(関東10参照)からもらった、 大窪寺のお守りを納める。お遍路結願。 木かげのベンチで休息。お遍路回想モード。 厳しい道のりだった。一つのものが終わった 達成感とまんぞく感。門田くんも遅れて到着。 「お経あげとったら涙ぽろぽろでてきた」らしい。しばし感慨にふける。 ぼーっとしてたら14時まわる。門前の八十八亭にて、 ざるうどんを門田くんにお接待してもらう。 冷たくコシのあるうどんがうまい。ごちそうさま。 ここからは山中をひたすら下る。1時間ほどで徳島県市場町に。 門田くんの故郷。彼は感慨ひとしおのようだ。 17時、山中から徳島平野に出る。見覚えのある山々は 11番から12番への道で登った山だ。4ヵ月ぶりに徳島に戻ってきた。 白かった山が今は緑。四国一周と季節が変わったのをつくづく実感。 10番前で、今夜は友人宅に行くという門田くんと別れる。 徒ほほでこれだけ長くいっしょに歩いた人は当然初めて。 歩く速度だけでなく、いろんなリズムが合わんと いっしょの行動は難しいのだが、彼とはなんとなく リズムが合っていたらしい。新鮮な体験だったぞ。ありがとう。 ここからは2月に歩いたへんろ道を逆走。 なんとなく覚えているものである。21時、7番十楽寺前の公民館。 2月のお遍路初日に寝た場所で、これまた感慨深い。疲れて速攻沈。 香川県データ 所要日数:8日(5/22〜29) 通過市町村:5市12町 (大野原,山本,観音寺,豊中,高瀬,三野,善通寺, 多度津,丸亀,宇多津,坂出,国分寺,高松,牟礼,志度, 長尾,白鳥) 距離:180km 温泉:追加無し(通算118湯) 歩行国道:追加1本(377)(通算132本)