たにぐうです。
旅はどこで誰に会うか分からない。
この旅で会った人たちの中で、「最強」と言える人物、ここに見参!


6/5 (月) 

大阪府東大阪市→京都府加茂町 晴 31km

用事が片付かんので、結局出発できず(爆)。
仕方ない(爆)ので、一度やってみたかった、
空荷でどれだけ歩けるか選手権開催。
荷物はデイパック1個。重量4kg。

電車乗り継ぎ東大阪市へ。近鉄瓢箪山駅を13時過ぎにスタート。
過積載荷物ないのがこんなに軽いとは!!
感動。身が軽すぎて空まで歩いて昇れそうだ。るんるん。

生駒山地を越える国道308号暗峠(くらがりとうげ)が
今日の標的。国道とは言うが、登りだすと
急傾斜の住宅街の路地になる。車1台分の道幅にコンクリ舗装。
なんじゃこりゃ。住宅地を抜けると枚岡公園。
緑いっぱいで大阪の街を見下ろす。おにぎりTIME。

ここから国道は山をまっすぐに駆け上がる。
さっきまでの身軽はどこへやら。空荷だというのに一歩がきつい。
坂のきつさは歩いた中でもトップクラス。
しかも車道、国道だ(汗)登っていく車もきつそうだ。

2kmほどの超激坂が終わると傾斜ゆるまり一息。
細い田んぼ道(というても国道なんだが)を抜けると石畳の暗峠山頂だ。
ここから奈良県。奈良側は大阪側よりは
いい道だが坂は急。下りきった所のスーパーで一服。

ここから奈良までの国道308号もしょぼい。
丘陵地を越える道は、せまい、急坂、どれが国道かよー分からん。
トレース挑戦するも、道なりに団地の広い道に入っていって失敗。
手前で分かれていた畑道みたいなのが国道だったらしい。

やがて住宅地となり、前方後円の古墳あり。
奈良だねえ。大阪と奈良って意外と近い。

疲れたのでコンビニで座り込もう。
と、すでに女子高校生が座り込んでお電話中。
しかもお前ら、ぱんつ見えてるぞ(爆)。
場所取られてるし、今日は過積載の迫力もないので、
1kmほど進んだコンビニで休憩。

奈良の町を過ぎ、開発中の住宅地を越える。
学園都市関連の開発やな。京都府に入り1日3県。
真っ暗な田舎道を歩き、加茂町に20時半到着。

31kmを7時間で踏破。過積載荷物がないと体が軽い。
ハイキング、とはこういうもののことを言うんやな。
しかし、もの足りないことこのうえなし(爆)
軽いのは、「徒ほほ」ではないな。
どうやら過積載はやめられそうにない(爆爆)


6/6 (火) 

京都府加茂町←→滋賀県信楽町 晴 自転車41km

書類は今日もできず。ふと自転車に乗りたくなったので、
マウンテンバイク(MTB)で昨日の続きを走ってみることに。
車に自転車積んで加茂へ。

加茂から信楽へは、山の中。川沿いをゆるやかに登っていく。
緑濃い。自転車で風を切るのは爽快だ。

自分のMTBに乗るのは1年以上ぶり。
乗ってみると、上半身に筋肉がついてるのがよく分かる。
過積載の成果。自転車競技現役の頃より筋肉多いかもな。

信楽はたぬきの焼き物が有名な高原の町。
大学院の時、方言のフィールドワークで通った土地でもある。
なつかしい。ぶらぶらし、来た道を爽快ダウンヒルして帰る。


6/7 (水) 

滋賀県水口町→愛東町 晴 14km+車7km

ようやく願書を書きあげる。
昔からしめきりぎりぎりじゃないと何もやらん性格なのだ。

母親に車で水口まで送ってもらって歩きだしたのは16時。
この辺も方言調査に通っていたので庭みたいなもん。

歩道のない国道307号を日野へ向かう。
長休みしたせいか、ペースあがらず。
前髪がいよいようっとおしいので、
道端に座り込んでざくざく切る。ちとさっぱり。

日野の町を抜けコンビニで座り込んで一服。すでに真っ暗。

と、おじさんに話しかけられる。
最初は今どきの地べたリアンな若者と思ったが、
ザックを見てタダモノではないと思ったそうな。
30分ほど話し、道の駅まで送ってもらう。助かり。

道の駅あいとうは時々来る所なので、勝手は分かる。
天気がいので芝生園地に設営。草がフカフカ気持ちいい。


6/8 (木) 

愛東町→近江町  晴/曇り 32km

ベンチで朝メシ食ってると、8時頃から野菜を持った
地元民が続々とやってくる。野菜直売所の搬入だ。
入れ代わりで歓談。朝から賑やか。熱気を感じる。
ここの直売の野菜は新鮮、でかい、安いので、実家からも時々買いにいく。
モノがいいのは地元民のこの熱気があるからやなと納得。

国道は歩道なし、トラック多しなので脇道へ逃げる。
田園地帯をごにょごにょ歩き、中山道高宮宿へ。
所々に昔の家並み。国道8号を渡り彦根の町。
彦根城を眺めつつ、琵琶湖の湖岸へ。どうにも疲れ気味。

19時、ようやく道の駅近江。ここも知ってる場所。
トイレと棟続きの東屋には荷物積んだママチャリあり。
むむ、この荷物からしてホームレスだな。

園地の方の東屋に行くとおじさんが2人座っている。
坊主頭のおじさん、「お、ここ泊まんのか?まあ座りな!」

2人ともホームレスのおじさん。
1人はものぐさなおっさんだが、坊主頭のおじさんは元やくざ屋さんだと言う。
不景気で会社が潰れて組も解散、ホームレスとなって
自転車で放浪中らしい。2ヶ月かけて東北まで行ってきたそうな。
そういや身なりもこざっぱりしてる。

トイレ横東屋に戻り店を広げる。
やくざ屋さんのおじさんともども炊事。
いつもはたき火おこしてメシ作るそうな。
年季の入った鍋など、僕と似たような装備多数。
岐阜から自家用トラックに道具積んで仕事探しに来たという、
左官屋のじいさんも加わり、メシ食いながら歓談。

おじさんはやくざ屋しながら夜間大学出て、
陸上自衛隊に3年行ってたとか。
「富士の演習では、10日間の訓練に3日分の食糧しかくれん。
弾3発もらったので鹿を狙うんだがちっとも当たらん。結局蛇ばっか食うとった」
話がうまい人や。「子供の授業参観に行った時、
「うちの父ちゃんは背中に竜がいます」、という作文を
子供に読まれて参った」とか、ムショに入ってたこととか。

素人ではとても聞けないこともたっくさん聞いたのだが、
ヤバすぎてとてもここには書けない(爆謎)。
道の駅は野宿によく使うそうで、パンフの類もいっぱい持ってる。
僕が泊まった所もあり、あそこはいい、ここはだめ、などと
道の駅野宿な話で盛り上がる。トドメは組のバッジ。
金色のバッジだ。これって結構偉い人とちゃうんか??

おじさん酒を買いに行くが、戻ってくると
手にはビニール袋いっぱいの近所の畑産(爆)ソラマメ。
それを手早くゆでて酒のつまみのできあがり。さっすが、行動速い。
しかし、さすがに修羅場をくぐり抜けてきた人だけあって、
生き延びるにはどうしたらいいか、ということをよく知ってるなあと思う。
行動早いし、いろんな才能あると思う。
やくざ屋さんやホームレスやらせとくの、もったいないなあ。

ソラマメつまんでいっしょに酒を飲み、
おじさんはベンチに毛布を敷き、俺はテントを張って就寝。
最強の用心棒(爆)か??


関西データ
所要日数:12日(5/29〜6/9)
通過市町村:12市18町
(*兵庫県/南淡,三原,緑,洲本,津名,*大阪府/泉佐野,
貝塚,岸和田,忠岡,泉大津,高石,堺,大阪,東大阪,
*奈良県/生駒,奈良,*京都府/木津,加茂,和束,
*滋賀県/信楽,水口,日野,(八日市),愛東,湖東,秦荘,
甲良,彦根,米原,近江,山東)
距離:150km+自転車41km+車+船
温泉:追加1湯(千亀利)(通算119湯)
歩行国道:追加10本(8,21,24,26,163,168,170,307,308,369)(通算142本)

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