たにぐうです。四極狩り終了。
さ、帰るか。
4/29 (土)
指宿市→佐多町 晴 12km+自転車21km+車4km+船
6時起でばたばた出撃準備し、8時バスで山川港へワープ。
フェリーで錦江湾を横断し、大隅半島へ。
GWに入ったので乗客多い。40分で根占港に到着。港の公園は
炊事棟&東屋(大)ありで野宿二重マル。明日は寝床ここかな。
さ、最南端佐多岬に向かおう。国道を南下、丘1つ越えると道の駅。
休んでると、おばちゃんがコーヒーいれてくれる。にこ。
海は緑透明色。その向こうには開聞岳。
佐多にはすでに2度来ているが、海がこんなきれいとは思わんかった。
やはり歩いて来ないと気がつかんことは多い。
海沿い進むと、薩摩藩の砲台など残る。ここも含めて、
根占町の公園はどこも炊事棟東屋付きが標準仕様らしい。いいことだ(^^;。
ひょこひょこ歩いていくと、今度はバス停で
ふとん干していたおばちゃんに声をかけられ、
家に連れていかれる(^^;。玄関でお茶をいただき、
新じゃがいもの煮物をごちそうになる。にっこにこ。
すでにボロボロになってる帽子(山形で飯野さんにもらったやつ)を見た
父ちゃんが、「JA鹿児島」と「鹿児島ヤンマー」の帽子をく
れる。うひょーー!!JA帽子にたにぐう狂喜乱舞(爆)。
古い帽子をしまい、JAキャップでえせ農民にへんしーん(爆爆)。
おばちゃんいわく、「佐多岬に行って帰ってくるんでしょ?
よかったらうちのママチャリ使う?歩きたいんならそれでもいいけど」。
お、それおもろい話だねえ、即採用。必要ない荷物を置かせてもらい、
お弁当まで頂いて、ママチャリにまたがり最南端へGO!!
「サイクリングさいくりんぐ、やっほーやほー」などと
大声で歌いながら、颯爽と国道を南下。うわーい、気持ちええぞぉ。
あっという間に佐多町伊座敷で、温泉ゲット。
し・か・し、ここからが苦難の道だった。激坂山道アップダウン。
軽くしたとは言え、20kg以上の荷物を背負っての自転車登り坂はつらい。
自転車はダウンヒル専用マシンに(哀)。でも下りが爽快だから許そう。
伊座敷から格闘1時間半で、ようやく岬入口の大泊へ。
キャンプ場は小さいがきれいでマル。
目の前の海岸をうろつき、漂着してる国際ゴミを探す。
が、収穫は中国の浮きぐらいしかなかった。まだ16時。
ひとまず隣の最南端集落の田尻まで散歩。佐多岬はこの集落の先にある。
戻って設営し、お弁当でばんめし。
19時ごろ、そのまま寝てまう。
4/30 (日)
佐多町→根占町 曇り/雨 20km+自転車26km
気が付くと午前3時。起き出し、真っ暗な中を自転車で田尻へ。
漁港に自転車を停め、立入禁止の看板を横目に
ゲートをまたいで佐多岬ロードパークに侵入する。
こんな時間に岬へ向かうには理由がある。
佐多岬に行く唯一の道、佐多岬ロードパーク(有料道路)は、
鹿児島交通の私道で自転車歩行者進入禁止である。
つまり、日本一周なり縦断なりしてきた旅人は、本土最南端を
踏むことができないのだ。こういう端っこは人力で
旅する者にこそ意味があるというのにね。
進入禁止の理由は、道路が狭くて自転車歩行者が
車の通行に危険であるから、ということらしい。
で、頑として、絶対人力者は通さん、と言うんならこっちも
諦めてやるんだが、そうじゃないんだわ、これが。
もう10年ぐらい前だろうか、北海道の小学5年生が
自転車日本縦断の旅をしたのを覚えているだろうか。
マスコミが大きく取り上げて話題になったやつだ。宗谷岬を
スタートした彼が目指したのがこの佐多岬。
しかーし、上記の通りここは進入禁止だわな。
で、鹿児島交通はどうしたか。マスコミなんかが後ろについてるし、
絶対ダメとは言いにくい。かと言って例外を認めると、
人力者が「俺も通せ!」とたくさんやってきて困る。
出した見解が、「営業時間外のことは関知しない」てな感じだったと思う。
いいとは言わないし、少年のことも聞かなかったことにする、
営業時間外に勝手に行け、てなわけだ。
で、彼はめでたくゴールできたわけだが、以後、この見解に則って、
夜中に佐多岬を踏む人力移動旅人はあとをたたない?
(爆、まあ、それ以前からだろうが)、というわけなのだ。
ごちゃごちゃ言わんと、とっとと
開放すりゃあええのに>佐多岬ロードパーク。
てなわけで、真っ暗なロードパーク、道の真ん中を堂々行進。
上でちと文句垂れてみたが、これはこれで、
人力移動旅人だけが味わえる儀式みたいで、おもしろい。
バイクで来て、わざわざやる奴なんていないだろうしな。
終点から真っ暗なトンネルを抜け、歩道を進み、
神社の境内を抜け、展望台の下へ。
午前4時12分、暗闇の本土最南端に立つ。
灯りは灯台といさり火だけ。佐多岬灯台は島の崖上にあって
格好いいのだが、灯をともす姿もまた格別。
て、夜中に来なきゃ見られんのだが。
なにしろ真っ暗なんで、証拠写真だけ撮って
とっとと大泊へ帰る。
キャンプ場に戻ると5時過ぎ。天気怪しいので撤収し7時発。
自転車を登りは押し、下りは爆走ダウンヒル。
9時、畦地さん(昨日の家ね)家に到着。と同時に土砂降り。
何とか逃げ切った。おばちゃんは出かけていて、
おじさんだけだが、お弁当やTシャツなどいただき、
お茶飲んで一服。「今度は嫁さん連れて遊びにきなさい。(←また言われた)
再会楽しみにしてるよ」、と見送られ出発。
と、おばちゃんがふとんを干していたバス停は「畦地前」なのに気が付く。
激雨の中、根占港の公園へ。東屋占領し、畦地さんに
いただいたラーメン作り、お弁当でひるめし。
日記なぞ書き、夕方隣のねじめ温泉へ。強食塩泉は濃厚でマル。
体重計でザックの計量。久留米でザック交換して5kgは減らしたから、
だいぶ軽いやろなあ。
し・か・し、
針は35kgを指して止まる・・・(爆)。・・・
をい、何でやねん(哀爆)。
東屋に戻りお弁当で満腹。風雨になってきたので
さっさとテントに潜り込む。
5/1 (月)
根占町→鹿屋市 晴 16km
4時ごろ、テント近くでがさごそ物音。ん?そういや
さっきバイクの音がしたから、多分旅人ライダーやろ、とまた寝る。
5時過ぎ、起き出すと東屋横のベンチでライダーが朝めし中。
さっそく談。福岡出身のすーさんは波照間島(沖縄県)の
製糖工場で4ヶ月バイトしてきた帰りだそうな。
昨夏は標津(北海道)でシャケバイ(鮭のバイトね)やってたそうで、
放浪旅人やね。郵便局で風景印を集めることを教わる。
これだと行った場所と日付が残るからいいらしい。
やってみるかな。
すーさんが出発したあと、テントや寝袋を天日干し。
公園にゴミ散乱目立つので、ゴミひろい活動。
お菓子のカラと空き缶、時々ラーメンの袋。ゴミから散らかす主を
見当するに、地元のガキ8にライダーチャリダー2ってとこか。
てめえら、モラル低いぞ。
ひとしきり片付けると11時。出。
日差しきつく暑い。歩きながら、ふと、重大なことに気が付く。
東西南北端を踏んづけた今、旅のベクトルは
松本を向いてる??よなあ。これ、何かとんでもないことだよ。
帰り道。しかもあと50日ぐらい・・・。
日本一周完結は確実に近付いてる。複雑。
うれしい半分、悲しい半分ってとこか・・・。
夕方、鹿屋で坂元温泉ゲット。
巨大荷物は地元おじさん達の注目の的。番台のばあちゃんが
風呂あがりにジュースをくれる。にこ。
すぐ近くの海水浴場キャンプ場へ移動。
ここも開設期間外だが東屋でかく、余裕で使える。
自衛隊鹿屋基地の飛行機が頭上を飛ぶ中、
ばんめし食っておやすみなさい。
5/2 (火)
鹿屋市→輝北町百引 曇り|晴 32km
7時半出で鹿屋市街をまずは目指す。工事現場の看板の絵は
犬連れ西郷どん。さっすが鹿児島。この看板の絵って
ローカルなもの結構あるから楽しい。
秋田県能代市ではバスケットボールだったしな。
道は鹿屋航空基地横。基地でかーい。
地元おじさんによると、騒音対策のため広く作ったんだそうで、
家いっぱい立ち退いてるんだとか。
鹿屋から輝北へは山沿いの国道と台地の直線路の二択だが、
まっすぐが呼んでいるやうである(^^;。
シラス台地笠野原の直線路は約8km。家畜と茶と芋とたばこの世界。
道はただどーんとまっすぐで、丘のうねりもないし退屈だ。
おまけに火山灰か黄砂か知らんが、
空は激しくかすんでいる。黙歩。
直線路を抜け国道504号に入ると、シラス台地本領発揮。
もろい地層が川に侵食されて谷が深い。道は激しくUP&DOWN。
ぎええぇぇぇー。へばる。とどめに歩道のない所で
アホなトラックにひっかけられる(怒)。
徐行すりゃいいってもんじゃねえぞ、
ちゃんと見とれ、どあほ(怒怒)
少しすると後ろの方でトラックの運転手とおぼしきが、
何やらわめいている。遠くでわめいとらんと、こっち来て土下座しろ。
「どあほーーー(怒怒怒)!!!」と力の限り叫ぶ。
怒り狂ったせいでますます疲れた。ヘロヘロで輝北町
の中心、百引へ。公民館の軒下にへたりこむ。17時半
。やってきたおばちゃんに勧められ、今日はここまで
にしよう。軒は広いし水もWCもある。メシ食うて爆沈。
5/3 (水)
輝北町百引→同町上場公園 晴 12km
まともに晴れた。今日は山の上のキャンプ場に行くだけなので楽。
夜はGWで九州を走り回っている国道MLの
メンバーがここに集結し、オフ会バカ騒ぎ(^^;の予定である。
昨日ほどではないがUP&DOWNの道。上場公園へは激登り。
振り返ると台地が広がる。非日本的な風景。登りきると
そこは牧場地帯。正面には桜島でーん。キャンプ場は
きれいな芝生広場で良。とりあえず眺めのええとこ陣取る。
まだ昼だがGWのせいで人どんどん増殖。
テントの虫ネットに空いた穴をTシャツの切れ端と針と糸で補修。
昼飯後、天球館なる天文台へ。いびつなデザインの建物。
反射望遠鏡では昼間のシリウスを見せてくれる。
これまたいびつな形のホールで星の本なぞ読んですごす。
16時、テントに戻ってメールを読むとすでに何人か到着している模様。
ほどなく、のだ、小杉、しばた、井上の4氏に捕獲される。
テント張った場所は眺めはいいがファミリー多い。
うちらは騒ぐに決まってるので、車も入れるすぐ下の広場へ引っ越し。
他のメンバーも続々集結。バーベキューをすることになり、
買い出し後肉焼いて酒盛りじゃぁ。そして当然バカ騒ぎ(^^;;。
参加者は、のだ小杉しばた井上伊丹長老ファミリー
あんぱちAK霧ポルトスがりやえんど&まみりん湯川フ
ァミリーえぶり徒ほほ(敬称略)の総勢22名。
最南端によくもこれだけ集まるもんである。
しっかり栄養補給し、2時すぎまで飲んだくれる。
5/4 (木)
輝北町上場公園→松山町 28km
7時半、飲んだくれたわりに早起き。腹が減ったので
昨日の残りの肉など焼いてみなで食す。
早出のAKがりや両氏を見送り、ぼちぼち片付けつつ
各々今日の作戦検討会議。今回話題の酷道(国道)はR265。
阿蘇から宮崎県小林市までひたすら山中の狭隘路。
徒ほほ的には興味をそそる話なのだが、
潮岬の時にR371の話聞いてねこぐるまで突入し爆死した経緯があるので、
今回は行かない(爆)。11時半、車で出撃する
みなさまに混じって徒ほほも出発。
いやー、楽しかったー。ありがとうございました。
山を下りたとこで地図とにらめっこ。
等高線をたどり、台地の登り下りが最も少なく済むルートを探す。
結果ここ(輝北町市成)から
<r517,ごにょ,r71,r516,r495,r110,r109>道の駅松山
というルートを編み出す
予想は的中で、台地の尾根をきれいにトレースしながら
ゆるやかに下る道。しかし景色は畑ばっかでちっとも変わらん。
夕方、大隅南小学校で休んでると、
地元のおじさんやってきて歓談。7年ほど前までは
台地の上に水道引かれておらず、集落で共同ポンプ使って
下の沢から水を汲み上げていたらしい。
その前は台地上に住む人はほとんどなく、
みんな水のある谷に住んでいたそうな。シラス台地で生活するのは大変なようだ。
19時、道の駅松山。台地登り2回で済んだ。
電気もつく東屋にテント張ってると、湯川さんファミリー現れ、
30分ほど歓談。ビールとつまみをいただき、
福岡まで帰る湯川さんを見送る。
道の駅はGWとあって車中泊けっこういる。
ビール&メシ、日記書いて寝。
鹿児島県県データ
所要日数:13日(4/23〜5/5)
通過市町村:6市19町
(長島,東,阿久根,川内,串木野,市来,東市来,日吉,
吹上,金峰,加世田,川辺,知覧,頴娃,開聞,山川,指宿,
根占,佐多,大根占,鹿屋,輝北,大隅,松山,末吉)
距離:268km+自転車47km+車+船
温泉:9湯(長島,川内高城,加世田海浜,指宿,川尻,
開聞,ねじめ,さたでい湯,坂元)(通算112湯)
歩行国道:追加4本(226,269,270,504)(通算124本)
