たにぐうです。九州もいよいよ大詰め。ひたすら遊んだなあ。

5/11 (木) 

宮崎県北川町→大分県宇目町 雨/晴れ 10km+車20km

5時半起きるが、天気予報は午前中雨と言ってたのでぜいたくに
二度寝快眠。7時起きメシ。ようやく雨降りに。天気遅れてるようだ。

車の兄さんやってきて長話。徒ほほの話とかすると、
「前から聞いてみたかったんだけど、独特なことやる人って、
どういう思いでそれをやるの?」と聞かれる。難しいこと言うなあ(^^;。

人がどうとかじゃなくて、ただやりたい思ったことを
やってるだけなんだもん。コーヒーとみかんをおごってもらう。ごちそうさま。
店のおばちゃんとも歓談。ここも時々野宿してく旅人がいるそうな。
雨本降りなので軒下のベンチで日記書き。

13時、雨やみそうにないんで出発。
しかし雨が横から降り出したので、北川郵便局で雨宿り。
時間があるのでフィルムを松本へ発送し、
局のみなさまとおしゃべり。雨やんできた所で出ようとすると、
局のおじさんが「フキ漬けたの、今日もらったものやけど
日もちするから持ってきな」と、袋に入れたフキを渡してくれる。ごちそうさま。

すぐのAコープで食糧補給。と、さっきの局おじさんが
車で現れる。「今から宇目まで行ったら日が暮れるから、送ってこか?」
おお、そいつはありがたい。国道326号は山中田舎を通るのに、
改良整備済みで高速道路のよう。北川町は近年洪水に時々あっているらしく、
郵便局も屋根まで水が浸かったことがあるらしい。

15時、道の駅宇目到着。まだ時間が早いので道の駅をぶらぶら。
BGMに、なぜか宮崎駿夫アニメの曲が「風の谷のナウシカ」から
「もののけ姫」まで、順番にエンドレスでかかっている(謎)

絵葉書買いに売店へ。売店のおばちゃん(通称マダム)は豪傑で楽しい。
「ここも時々野宿してくい自転車旅人いるよ。ここは寒いから、あ
っちの建物の陰で野宿したらいいよ」、と寝床のお墨付きをもらう。

晴れてきたので、ぶらぶら県境往復。戻るとちょうど
マダムたち帰るところで、まんじゅうやらジュース代やらいただく。ごち。
売店入口のベンチでメシ。めんどくさいのでここにテント張る。


5/12 (金) 

宇目町→三重町 晴 23km+車6km

吐く息白い。霧出て冷え込んでる。
だが8時には霧も晴れ暑くなってきた。国道326号北上。
出勤途中の昨日の売店のおばちゃんがわざわざ停まってガムをくれる。にこ。
道の駅から4kmほどで脇の県道へ左折。
延岡で俺を目撃したという草刈りのおじさんと歓談。山里を奥へ分け入る。

里山に挟まれた小さい集落が現れた。道端にボロいバス停と待合所がある。
ん?バス停の前に何か立ってるぞ??んー?
映画「となりのトトロ」のトトロではないかい??
隣にはさつきとメイもいるぞ。なにげにバス停に目をやると、
バス停が「ととろ」・・・・???

って、もうええっちゅうねん。ここは大分県宇目町ととろ。
山中の人家8軒ほどの小さな集落だ。
そもそも映画とは何の関係もないし、
ここははるか昔から「ととろ」を名乗っている。

映画がヒットした後のこと、ある日誰がバス停に
トトロのシールを貼ったのが始まりらしい。
その後、「ととろ」バス停にベニヤ板で作った猫バスが
突然置かれ、ととろは一気に有名になり、観光客が押し寄せたという。
たにぐうは昔新聞でこの話を読んだことがあったが、
今回たまたま地図で見付けてしまったので、やってきたというわけ。

平日なのと、ブームもある程度収まったのか、
ととろは静かなもんである、だいたい、バス停以外に何もない。
「ととろまんじゅう」とか売ってたらどないしょうかと
心配したが、全くもって田舎のまま。のんびりした所だ。

バス停の少し先には、くだんの猫バス停車中。
一応トイレと小さい駐車場もある。近くの木かげでお昼寝。
これがととろの一番の楽しみ方のような気がする。1時間ほど爆睡。

ところで。宇目町のポスターは、
ととろバス停の写真を使っているのだが、よく見るとすごい絵だ。
猫バスを待つトトロとさつき&メイが立つバス停の前を、
地元のばあちゃんが歩いている。そのばあちゃんが押しているのは、
なーんと、ねこぐるま!!!(爆)。

元ねこバス運転手(笑)としてひとこと。
「きー、やられたー、この作者ねこぐるまって
言葉を知っててこの写真使ったな〜!」
ああ、このポスター。俺のハートをがっちりだ。
一度撃沈した幻の企画再び・・・(爆爆)

寝言はほっといて続き(^^;。宇目町は山中で店がない。
さいわい定食屋が1軒あったので、めずらしく外食な昼メシ。
三国峠は改良されたいい道だが、けっこういい登り。
下りで1BOXのおじさんに拾われる。おじさんの地元ガイドによると、
般若姫(山口編参照)はここが出身地らしい。その縁で三重町と
山口県平生町は姉妹提携している。また般若姫が出てくる
炭焼小五郎伝説(詳細省略)も、ここが本家だそうな。

スーパーで降ろしてもらい、寝床探し。運動公園は屋根が
豊富で野宿度優。テーブル付の東屋ゲットし、落ち着いたメシTIMEのち快眠。


5/13 (土) 

三重町→大分市 曇り|雨 31km

朝ちょっと冷えた。朝食は米梅干しに、
北川郵便局でもらったフキ。これうまい。にこ。

7時半に出発し国道326号を北上する。ゆるやかな台地を登り下り。
草刈りのおばちゃんにお茶を、道端でスイカ売ってる
おじさんにスイカをもらう。にこ。

12時、犬飼で国道10号再び。昨日のおじさんが言っていたが、
大分は平地が少なく山と台地ばかり。大分市に入ると
少しずつひらけてきた。雨が降りだしたので、雨宿りしながら進む。

雨降りなので、寝床は健康ランドへ。遊湯ランドは今どきの
健康ランドからすると小さいが、俺はこっちのが良い。
風呂でゆっくりくつろぐ。


5/14 (日)

 大分市→別府市 晴 23km

7時起動し市街へ。郵便局でととろの絵葉書を出し風景印ゲット。
城跡へ。石垣や堀が残る。堀に架けられた屋根付き木橋(復元)が珍しい。
風流用曲輪へ行くための通路で、橋もおしゃれに作っていたらしい。

市街を抜け港にある大分市の魚市場へ。
福岡で会った、アイヌ一刀彫りの口屋先生のシャケの
木彫りがここにあるので、見にきたのだ。守衛さんに聞くと、
確かにどれかの店にあるという。しかし、日曜日。
店はみんな閉まっていて木彫りのシャケも店の中のようだ。残念賞。

四国へは、ここから佐賀関へ向かい、船で三崎に上陸するのが
最短なのだが、別府温泉にどうしても行きたい。
幸い別府から松山に行く船があるのでそれを使うことにする。

別府を目指す。国道10号で交差点標識に、「かんたん」有り。
高知の「ゴロゴロ」、先日の「トロントロン」のシリーズだ。
しかし、くだらん写真のネタは思いつかず(爆)

別府へは海沿い。車多く歩道狭くこわい。
途中高崎山のサルと水族館があり引かれるが、早く温泉に行きたいので通過。
さあ、湯の街別府だ〜。

別府駅前にあるその名も「駅前高等温泉」へ。
ここは共同浴場だが、素泊まりもできる。
ぜいたくに1泊2500円の個室をゲット。
1人用の部屋は3畳部屋だが、俺にとっては豪華ホテル。

拠点はできた。さあ、24時間耐久別府温泉狩り(爆)の開幕だー。
ルールはかんたん、てきとうに街をぶらぶらし、
温泉を見付けたら必ず入浴。別府には共同浴場が200ぐらいあるらしいから、
それを体感してやろうってわけだ。犬も歩けば棒にあたる、
別府歩けば温泉にあたる。

ついでに言っておくと、たにぐう流温泉鉄の掟では
1温泉につき30分はつからなければならない。
ゆっくり浸かって温泉を味わい、地元民とおしゃべりする余裕がないとね。
単なる数稼ぎで1湯5分とかいう感じで、
温泉に入りまくるのはキライなのです。

まずは高等温泉から。ここは高等湯と並湯がある。高等湯へ。
高等なだけに、単純泉と硫黄泉の2つのお湯が味わえる。ああさっぱり。

ぶらりと街へ。すぐの交差点を曲がると、
公園横に2軒目海門寺温泉。ここは市営の共同浴場で80円(!)

高等温泉もそうだったが、風呂場と脱衣所は一体で、
脱衣所から一段下がった所に風呂場がある構造。
別府ではこれが標準らしい。冬寒くて湯気もうもうの信州では
できん構造やな。のんびり浸かっていたら、
おっさんの芋洗いになってきた。17時まわったせいやな。退散。

来た道を戻らず先へ。1本目の路地を左折、
と、ボロい木造の建物に「春日温泉」の文字。
しかし正面1階は公民館。ん??と、脇を入ると1階奥が温泉だー。
ここは地区でやってる温泉(町営)で、部外者は箱に100円
入れて入るようになってる。が、小銭切れ。
律義に明朝ここから始めることにし、
らーめん屋で外食し、部屋のふとんにころがる。


5/15 (月) 

別府市→愛媛県松山市 曇り|雨 12km+船

6時半起動でまずは高等温泉並湯でひとっ風呂。
並湯は並と言うだけに源泉1つだけ。さっぱり。

8時、チェックアウトは10時なので荷物を置いて、
昨日見付けた春日温泉へ。地元のおじさんが2人いて、
「よく見つけたねえ」、と褒められる。年季の入った建物だが、
これこそたにぐうの求める共同湯。おじさんと歓談しながらゆっくりくつろぐ。

高等温泉に戻り、ザックかついで狩りの続き。
春日温泉で、不老湯っていう市営最大の浴場が近くにあると
教えられたので、それを目指すが行きすぎる。
代わりに「紙屋温泉」現る。ここも公民館の1階。
町営の温泉は、公民館とセットなのが別府標準のようだ。
しかし営業時間が13時からなので断念。

が、すぐ先の交差点に市営永石温泉発見。紙屋温泉から50mも離れてない。
新しい木造でゆっくりする。しかし本日すでに3湯でバテてきた。
外のベンチで体を冷ます。

別府の温泉は別府八湯と言われる。
ここまでの4つは全部別府温泉。温泉地的には1つなので、
温泉地を増やすべく南部の浜脇温泉方面へ。
が、歩きだして5分立たずに町営松原温泉。ほげ。

しかし12時から15時の昼休みに入っていたので入れず。
てくてくと進み12時半に市営浜脇温泉へ。
今どきの日帰り入浴施設もあるが、当然市営を選択。ここは小ぎれい。
しかし体はもう半熟。腹も減ったので、
温泉が出てこないことを祈りながら(笑)、なんとか別府駅まで戻る。

駅市場の丸栄水産でイワシのにぎり寿司と魚の太巻をゲット。
すでにヘバっているので、ラストは砂蒸し温泉にしよう。
6軒目竹瓦温泉は明治12年創業の風格のある建物。

砂湯にて砂で生き埋め。砂は結構重い。埋められると
じきに汗が噴き出す。砂蒸しは10分ぐらいが標準だそうだ。
さすがに30分もやると倒れそうなので、15分であがる。
これで時間切れ。結論。別府の温泉密度はすさまじい。
また耐久ラリーやりに来よう。

港へ向かい17時のフェリー。松山までは4時間の船旅。
温泉で疲れ果てたため爆睡。20時起き出し昼に
買った寿司でばんめし。魚の太巻、具はアジでボリューム満点でうまい。

21時松山上陸。健康ランドもあるが、銭をケチるべく
梅津寺駅へ。すでに人気はないので、遊園地入場門の軒下に設営。


大分県データ
所要日数:5日(5/11〜5/15)
通過市町村:2市3町
(宇目,三重,犬飼,大分,別府)
距離:91km+車6km
温泉:3湯(湯遊ランド,別府,浜脇)(通算117湯)
歩行国道:追加3本(57,197,210)(通算131本)

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