2003年3月24日(月) 午後   晴れのち雨
徳島県鳴門市→土成町 (1番〜7番&別格1番) 32km
<続き> 四国八十八ヶ所には、88の寺以外にもたくさんの霊場がある。 別格、あるいは番外霊場と呼ばれるものだ。 このうち別格霊場は20ヶ所あり、88+20で108ヶ所の 霊場を巡る人もいる(108は煩悩の数)。 ただ、別格霊場は88ヶ所の道から離れた所も多く、 歩いていく道も未整備な所もあったりする。難易度はちと高い。 さて、別格1番の大山寺だが、徳島平野北側に連なる大山(標高691m)の 中腹にある。標高差400m、片道7kmのアルバイトだ。 曇り空の下、山麓の集落を抜けると車道はつづら折れに。 すると右に分岐する山道有り。しかし道標には、 「右へんろ道雑草繁茂期不可」 まだ3月なので大丈夫やろ。突入。 道は急斜面の畑の中を直登。きつい。でもまともな道やん。 と、思っていたら最後の100mが踏み跡こそあるものの、 藪が繁り木が覆いかぶさる。バキバキ前進。夏はえらいかもな。 車道に出る。反対側に踏み跡が続いている。 もう一丁。バキバキバキ 巨大ザックを木々にひっかけつつ進む。 また車道。道の向こうにはさらに怪しい踏み跡。 バキバキ、バキ 100mほど進むと踏み跡なくなる。 ヘタレなので引き返し、急坂の車道を登る。藪はないけどえらい。 しばらく行くとまた左に山道分岐。しかし道標には、 「左へんろ道500m先シダ繁茂通行不能近年復元予定」 めっちゃ具体的な記述。ビビッてそのまま車道へ。 さらに2kmほど登るとようやく山門が現れた。 荒れた長い石段を登りよーやっと到着。 寺の軒下に座り込み、水とパンを食らひつつしばらく呆ける。 やはり別格への道のりはキビしい。 納経所に行と若い住職さんがみかん2個とポカリ2本くれる。ごち。 14:30。雨がパラついてきた。下ろう。 すぐに本降りになった雨の中、再び藪を漕ぎつつ下山。 90分一気に歩いて6番安楽寺へ。 すでに16:30。今日のハンコはここまでだな。 歩いて10分の7番十楽寺へ。17:30。納経の時間は17時までなのだが、 納経所では坊さんが2人、山と積まれた納経帳と闘っている。 便乗してハンコ押してもらう。 さて、今夜の寝床は前回の旅でも使った、寺の前にある集会所の軒下。 前回テントを張った建物裏側は、すでに雨が吹き込んで地面が濡れている。うーむ。 表に戻ると、こちらが風下なおかげで、軒下のコンクリート製の縁台が乾いている。 うし、ここやな(^^) このままでは風向き変わると雨が吹き込むので、 軒からドカシートを垂らして風防にする。快適居住空間完成(^^)v AMラジオで国営放送を聞きながら、かつおぶしふりかけごはん。 19:30、暗闇の中、雨はそぼそぼ降り続き、わびしい気分を盛り上げる。 せっかくの春休み、お金もそれなりにあるし、 楽しいことなら他にいくらでもあるはずだ。 それなのに自分は雨の中、公民館の軒下で、一人わびしく野宿している。 俺は何をしとんのや??? しばらく考える。 わからん。でも、たぶんこれが自分にはええんやと思う。 これが「徒ほほ」なのだ、と答えになってない答えに納得して 寝袋にもぐる。 湿った春のそよ風と雨音を子守歌におやすみなさい。


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