たにぐうです。ばりばり労働。

労働のサイクルにはまると、
時間はあっと言う間にたつ。

工場は基本的に休みは無い。
9月は1日休みがあっただけ。
最初はきついが、1週間越えると
だんだん気にならなくなる。

10月に入ると最初の給料日! 
13日労働で102,435円也。 
うひゃひゃ。ええ稼ぎや。


今年の秋は雨ばっかり。1日のどこかで雨が降る。
出勤はカッパ着ていけば特に問題ではない。
問題は、泥にんじん(哀)

富良野は青森と違って機械でにんじんを掘る。 雨続きだと畑はどろどろ、ぐちゃぐちゃ。
よって機械は土ごとにんじんを掘って袋に入れてくれる。
この土が粘土質でにんじん洗浄機がすぐ詰まってまう。
30分機械動かして30分は男ども総出で水槽につまってる泥の掃除。
敵が粘土なんで、かなり重労働へとへと。


ライダーハウスの長期滞在者(バイト組)は10数人。

農家とスキー場でバイトしながらもう7年富良野在住のおおもりさん。
ここの常連で今年は移住するべく住民票ごとやってきたながたさん。
やはり移住希望者でむつのチャリダージャイアン。
拾ったチャリで北海道をうろつく九州男たっきん。
ライダーは名古屋のジャニーと八王子の兄さんの2人だけ。
それに今年は車の大ちゃんマキちゃんの茨城カップルと
もりたかわなべの大阪カップル。
あと、バイト組じゃないけど長期滞在のおねえさん2人。

それに自分。

なんか、いかにも旅人ってのが1人もおらんぞ(^^;


労働者ばかりなので、旅人の宿というより、寮か合宿所みたいな雰囲気だ。
9月中はたまに旅人ライダーが来たが、10月になるとそれもなくなる。
だいたい、バイト組のうちライダーは2人だけ。

「これじゃライダーハウスじゃなくて労働ハウスやな」。
酒盛りの時、オーナーが笑って言った。


10月15日。珍しく快晴。大地の向こうには白い大雪山。
工場の外を小さい綿のような虫が大量に舞っている。
よく見ると青い体の羽アリみたいなやつで、
綿みたいなのが体にくっついてる。

これが、ユキムシだった。これが舞うと雪が降るという。

果たして10月18日。
朝から吹雪びゅうびゅう。
あたりはみるみる銀世界。

♪吹雪吹雪氷の世界ぃ〜〜〜
(c:いのうえようすい)

こんな日でも当然工場は休まない。
そしてこんな日に限って、鳥沼キャンパーのバイト、
おがわっちが休暇を取ってくれてる。

よってクソ寒い外の水槽での仕事にまわされる(激哀)
寒すぎるので

フォークリフトの排ガスで暖まってみたりする(爆)


19日。ひとまずバイトを中断し、人生3度目の飛行機で三重に舞い戻る。
月はじめに愛知の私立高校から連絡があり、採用試験を受けるのだ。


考えたことその2。


段ボールマシン担当は基本的に暇である。

もっとも、10月入って寒くなりだすと、箱にバンドを掛ける機械の
機嫌がすこぶる悪く、時間帯によってはめちゃ忙しいのだが・・・。

働いている途中、ふと無意識に、徒ほほちゅうに見た景色が頭をよぎる。
それが繰り返されるうち、ふとあることに気がついた。

無意識に頭をよぎる映像は、
どれも歩いている最中の何気ない景色ばかりなのだ。
龍飛のような重要な場所や、寝床にした所や、
出会った人たちなどは一度も出てこない。


これは、おどろいた。
日本一周してきて記憶の奥底に刷り込まれたのは、
ただただ歩きたおした道どもだった。

俺は「道」を歩いてきた。


  

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