たにぐうです。お遍路再開。
ついでに意味深な題がくっついてますなあ(笑)
これはくぼっちに捧げましょう(謎)
詳しくは番外「ちゅいーんみゆき」編を読んでくださいませ。


5/16 (火)

 松山市→北条市 曇り/雨 21km

ここは遊園地の入場口なので5時起撤収。海岸でだらだら
時間つぶし。今日はあるうどん屋を訪ねる。
2月、高知で泊めてもらった石屋さんのノートに、
歩き遍路してる松山のうどん屋さんの書き込みがあり、
「52番近くなので来てね」と書いてあった。3月行こうと思ったが、
その時は気付かず通り過ぎた。が、広島のケンが
3月にこのうどん屋に寄っており、話を聞いて再挑戦である。

三津駅近くの国道の川向こうに「踊るうどん永木」発見。
店主のすなっぴょん氏は、たにぐうと同じぐらいの歳か。
石屋さんのノート見て来た人は2人目だとか。
彼は2月を1ヶ月休みにし、1〜51番までまわったそうな。
写真なぞ見せてもらいお遍路話に花が咲く。

同じ時期に回っているので、会った人がかぶってたりしてておもろい。
「お接待に」、と石手寺で買ったというお遍路解説冊子を
いただく。お遍路のことなどが分かりやすく書いてある。

出されたしょうゆうどんはうどんだけ。
うどんコシあってうまい。まずはレモン汁かける。
うどんとレモンだけだがさっぱりしてうまい。
プレーンうどん(?)がこんなにうまいとは思わんだ。
「踊る」の名のとおり、新鮮(?)な感じがする。

さらに、生しょうゆ、大根おろし、と加えていき、1粒で4度はおいしい。
ごちそうさま。また行きます。

52番太山寺、53番円明寺は3月に打っているが、
通り道なので寄っていく。北条への道は3月に歩いて
知っているので楽。

18時、北条鹿島に渡り3月に野宿した休憩所の軒下で野宿。



5/17 (水) 

北条市→今治市 雨|晴 29km+鉄道20km 

天気はよくない。大西までは3月に歩いてるので
さっさとワープ。大西駅からお遍路正式再開。

1時間ほどで五十四番延命寺。丘の下にある田舎な寺。さすがに
5月だけあって団体さんがバスで続々やってくる。
売店で納め札を購入。

お納め札とは、遍路がお寺やお接待を受けた人に納める
お札のこと。住所と名前書くとこがあって、
お遍路同士で名刺がわりに使えたりする。

お遍路回った回数によってお札の色が変わり、
4回まで白で、その後緑赤銀金と進み百回以上が錦。
でも何回目かは自己申告なんだけどね。
俺は何回来ても白でいいです。

田畑や墓地公園(!)を抜け今治の市街地。
五十五番南光坊は大通りに面した寺。境内は広々。
団体さんが来て混雑する前に、と先に納経済ませおまいり。日陰の
ベンチでくつろいでると、団体さんがやってきた。
なにげに団体さんの足元を見ると、なぜか自分と同じ
月星のウォーキングシューズ履いてる人多し。

と、巨大ザックに気付いたこの団体さんにとりかこまれ、歓談。
「この荷物背負って歩いてるの!?すごいわねえ。これ、お接待だから」と
次々と夏目さんや100円玉さんを渡される。

うひょー!!おいおい、いいのかこんなに???
うー、とりあえずごちそうさま。

ツアコンのおばちゃんいわく、この団体さんは
「空海の道ウォーク」のツアーだそうな。

3月から6月にかけて、毎月1回1県づつ、
要所は歩いて回る人気ツアーだとか。
どうりで足元固めてるわけだし、ジャージ履いてる人が半数以上だ。
へぇー、こういう団体もあるんだねえ。

ところで・・・、ごめんなさい、もう団体さんに
文句垂れたりしません。ほんまに。手元に残った5400円が重かった。

すでに12時。へんろ道は裏道で市街地を抜け、
五十六番泰山寺へ。農村の集落の中。木造の本坊の軒下でのんびり。
しかし雲行きあやしい。急ぐか。

田んぼのまんなかを通り、川沿いを山手へ、
最後は畦道歩き五十七番栄福寺。山里の小じんまりした寺で、
たにぐう好み。正面に見える山の中腹が、次の寺らしい。
後半に寺が続くとどうも忙しい。山道を登り、
きつい車道に汗だくだく。山門からは激坂の参道。

山登りは久々なのできつい。それでも2.5km30分で五十八番
仙遊寺へ。通常なら山寺でいい感じなのだろうが、
本坊新築中でちと雑然。

59番へは来た道戻らず、四国のみちを眼下の平野に
向かってダウンヒル。下りで勢いがつきずんずん進む。
国道196号を横断。町中に入ると、脇から出てきた車に
呼び止められる。乗っていたサッチー似(?)の
おばちゃんが、「お接待させて」、と夏目さんを渡してくれる。
多謝。本日のお接待6400円也。うーむ、多謝。

国分寺直前、今度は自転車のおばちゃんに呼び止められる。
「この先でね、お遍路さんにすっごくいい話を
聞かせてるんだけど、聞いてかない?お遍路さん、
みんな喜んで聞いていくのよ」

ほほお。しかし、どっかで聞いたようなうたい文句やなあ。おばちゃん続ける。
「この先1kmの所なのよ。「〇○会○」って言うんだけどね」。

「いっこーにこーさんこー、ちゅいーん!!!」(爆爆爆)と
思わず口走ってしまいそうになる。
きゃーーー、で、で、で、でたあぁぁぁぁーーーー!!!!(笑)。

この「〇○会○」こそ、4年前帯広で遭遇した
「ほてい様ちゅいーん」である。このままおばちゃんについていくと、
菜食主義のばんごはんを振る舞われたあと、
あの「お祈りタ〜イム」が始まるのだ!!
しかーし、今回は1人だ。しかも夕方で当方野宿遍路。
脱出は容易ではないなあ。お祈り再来はひじょーに
捨て難いがなあ(爆)。

ニヤける顔を必死で抑えつつすぱっと断ると、
おばちゃんはあきらめて去っていった。
いやはや、ライダーハウスの次はお遍路か。
ま、いいとこに目をつけるのう。

17時閉店直前、五十九番国分寺。ここも小さい寺。
五十七番を出る時すれちがったママチャリ遍路の
おじさんがやってきた。おじさんは鳥取のブロック職人。
前回のお遍路の続きで60番から始めてそのまま2周目。

12番の下でたまたまママチャリを貰ってしまい、以後
それで回っているという。
「ほんとは歩きたいんだけど、もらっちゃったからねえ」

ちょうどいっしょにおまいりした尼さんが、
「道の駅で野宿するの?私も使ったことあるけど、東屋も芝生も
あるからいいよ」、と教えてくれる。ノーヘル2ケツで
バイクで走り回るガキを見て、
「あーいうのは1回頭割らんと分からんな」
などと言いながら、2人でとことこ道の駅へ。

芝生広場に僕はテントを建て、おじさんは隣に毛布や新聞紙など
巧みに使い寝床を作る。その手際良さは芸術的。
各々メシ作って食う。献立が貧弱でも
いっしょに食う相手がいればメシはうまい。やってきた地元の
おじさんと歓談。缶コーヒーを6本くれたので、
鍋にあけて暖めて飲む。と、雲行き怪しくなってきたので東屋に移動。
テントと毛布で占領した東屋はもはや家である。
もらったコーヒーを飲みながらしゃべくり就寝。

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