たにぐうです。現在戸沢村、道の駅とざわです。
それでは山形県その2:肘折温泉湯治編いきます。

プロローグ:

銀山温泉に行ったとき、風呂に浸かりながら、よし、湯治場で湯治だ、と思い立ち大蔵村の
役場へ電話。湯治宿を何軒か紹介してもらう。で、まず1軒目。
「あのー、湯治したいんですけどー」
聞くと簡単な炊事場が付いていて自炊可、素泊まり3000円ぐらい。歩きだと言うと、
「そいつはバックパッカーてやつですね。」と言われる。この葉山館というところを
素泊まり2泊で予約。計画始動。
5/14(金)
舟形町→大蔵村肘折 晴 27km まずはR458へ出るべく、県道を進む。10:30、ヤマザキショップで買い物。店のおばちゃんに、
「歩き?9時頃かなあ、白いバンに乗った女の人が探してたよ」と言われる。誰だあ?
この県道に来るとはかなり鋭い読みだぞ。最近管理人とも連絡ついてないし。まあいい。 大蔵村に入ると、今度はぜんまい干してるおじさんに、「あんたか、日本一周してるってのは。
以下同文」。はっはーん、こりゃABNの中村さんだな。しかしこんな所じゃ携帯電話は無理そう。
電話BOXが出てきたら連絡してみりゃいいや。しかしそんなことは1分も歩くと忘れてる(^^;
12:30、国道に出る。いよいよ肘折への登りだ天気は快晴、風が気持ちいい。茅葺き屋根の集落を
見ながら、崖に挟まれた谷間をゆく。釣りしてー。やがて道は川から離れ台地へと登る。
登るに従って、前には真っ白な月山、振り返れば鳥海山、さらに奥羽山脈や新庄の街まで見える。
おおおおおおー。気持ちよすぎる。こうなると登り坂も関係なし。ちょいと一服。
と、いきなり白のバンが突っ込んできてひかれそうになる。
「あーー、やっと見付けたー!!」
やはり中村さんだ。かなり探したらしい。その辺の苦労は本人のレポートでどうぞ。
さあ、続き。山菜採りのおばちゃんにウーロン茶と缶ビールをもらう。新緑がまぶしー。
まわりが牧場になると今度は前方から見覚えのある車が・・。吉村氏参上。
彼はもう3回目の襲撃。スーパーで買い物してくるという吉村氏といったん別れ、さらに前進。 牧場の中に巨大な白い岩山がある。何だありゃ?近付くとなんと雪である。
あとで知ったが巨大雪だるまの残骸らしい。やがて道は下り坂。肘折カルデラの底へと下りていく。
ふと、足元に温泉街が。いやー、はるばる来たって感じがする。 葉山館は温泉の一番奥。登りですれ違ったご主人が迎えてくれる。中村さんはここでタイムリミットで
帰途に。吉村も到着し、まずは風呂。ほーー。歩いてくると気持ちよさも倍増。宿である。
ふとんである。部屋の窓から川が望める。ひやっほうー。吉村が買ってきたつまみと、
宿の人が出しくれたなめこ汁でおなかいっぱい。久々のびーる。温泉。ふとんで大の字。
ああごくらく。 5/15(土)
肘折温泉 湯治 くもり 5時半起床でまずは朝市へ。お店もみんな開いとる。朝型の温泉だ。午前中は吉村と、
巨大雪だるま探索のあと、黄金温泉へ。飲用の炭酸泉もあって、天然サイダーだ。10時、吉村帰る。
宿で洗濯しながら新聞読んでると、夫婦に話しかけられる。ここは長居する人が多くて、
このご夫婦も1週間いるらしい。午後、石抱温泉探検に行く。
何でも露天風呂が一つあるだけらしい。結構探したあげく、川から一段高い所に、浴槽を発見。
ぬるめだが、眺めは最高。対岸の新緑がまぶしいぞ。 宿に帰ってまた風呂。そして炊事。米炊いてピーマン炒める。宿からはみそ汁とゆでたアスパラ。
うーん、これが食事というものだ。普段のは「エサ」もしくは「燃料」だからな。
食後はHPの更新原稿書き。しかし終わらない・・・。また風呂に入って11時半就寝。ふとん快適。 5/16(日)
湯治 雨 起きると雨。原稿書きもあるし、こりゃもう1泊やな。まず風呂。そして納豆と生卵で朝食。
卵ってなかなか買えないんだよね。あとは「原稿書き、昼寝、風呂」の繰り返し。
風呂では温泉好きなじいさんとの温泉談議に花が咲く。 雨降りでこうやってだらだらしていると、雨の日曜日に自分のアパートでぼーっとしている
錯覚に陥る。それほど快適ってことだ。 夕方、雨が上がったので街へ散歩。温泉じいさんに教えられた共同浴場へ。こちらは透明なお湯。
ちょっとずつ泉質がちがうのだ。店で買い物して宿に帰る。部屋に戻ってごろんとする。
ふと窓を見ると、川が視界から消え対岸の緑で覆われた。その瞬間緑がこっちにやってきた。
おお。晴れたらさぞきれいだろう。 5時半になったので、炊事場へ。3泊もすると長居してるおばちゃん達とも顔なじみ。
「これ炒めて食べな」、とイワダラなるものを頂き塩して炒める。うまい。
さらに別のおばちゃんからたけのこ汁頂く。さらにさらに、山菜おばちゃんは焼いた鮭までくれる。
これに宿からみそ汁と煮物。すげー。何品あるんや?これが食事というものだー。
写真撮っちまう。さー食うぞ。と、宿のおかみさんがやってきて、「子供の運動会の余りだけど」、
と言っていなり寿司くれる。もーたいへんだ。うまかったー。ごちそうさまでした。 片付けてロビーで新聞読んでると、山菜おばちゃんがやってきて「これ食べて」、
と焼き鮭と煮物くれる。さらに「私らあさってで帰るから」、とクラッカーまでくれる。
もーごちそうさまさま。すっかりのんびりだー。明日は歩くぞ。 5/17(月)
大蔵村肘折→戸沢村 晴 21km+4km 朝風呂行くと温泉じいさんがいて、また温泉談議。朝飯作ってると山菜おばちゃん、
今度は炒めた赤こごみをくれる。宿からみそ汁と山菜一品。いっただきまーあす、と
山菜おばちゃん、たけのこの煮物を器いっぱいに持ってくる。あー満腹だ。もー食えねえぞー。 宿のご主人にタオルやマッチを頂き、見送られて出発。また来るぞ肘折。
教えてもらったしょぼい県道で戸沢村へ。小中学生にやたらあいさつされる。道の駅とざわにて野宿。 山形は山菜たくさん食べたなー。 <風呂について> せっかく湯治編なので、生活の話は風呂についてすることにしよう。 道中、風呂はどうしているの?と思われる方もいるでしょう。ここまでの1か月で風呂に入った日は
24/30日。うお、そんなに入ってるんか?集計した自分でもびっくりだ。ちなみに僕は生粋の温泉好き。
どれくらい好きかは、最後に気に入っている温泉でも挙げておくんで、そっから想像してください。
で、今回の旅では一番の楽しみは温泉に入りまくることなのです。「くうねるあるく」な
日々ばかりでは、精神的に疲れるし。かといって予算はそんなに無い。
安くすんで楽しいことって言ったら温泉ぐらいしかない。しかも風呂に入ると疲れのとれかたも違う。
歩いて行って入るからその価値も倍増ってもんである。 それと歩いてきて思ったのは、意外に温泉って多いってことです。毎日移動していく途中に
1つはあるような感じです。入らんかった所も結構あるし。やはり1億円パワーなんだろうか。 そんなわけで、歩くルートを決める時は、寝床と温泉が重要なポイントなのです。 では最後に、今まで入った中で気に入った温泉を思い付くまま挙げておこう。
全部わかるあなたは、相当「好き」な人だと思う。 養老牛からまつの湯(北海道)、奥薬研、黄金崎不老不死(青森)、川原毛大湯滝、
八九郎(秋田)、荒湯地獄、かもしか(宮城)、肘折、姥湯、大平(山形)、木賊(福島)、
四万、沢渡(群馬)、小谷、湯俣(長野)、蓮華(新潟)、平湯神の湯、新穂高(岐阜)、
入之波の山鳩湯(奈良)、竜神、湯の峰(和歌山)、硫黄島の東&坂本、悪石島湯泊、
小宝島湯泊(鹿児島)。
#数競うのは興味ないなあ。今までいくつ入ってんだろ。

Webmaster (galiya)wrote:

ども。6月に入ってからどかどかとメールが送られてきました。
やっと携帯が通じるところまで来たんですね。いやぁ、結構心配していました。
こうやって、彼の文を読んでいると、のんびりと温泉に使っている野猿の姿が 目に浮かぶようです(笑)彼の温泉好きは今に始まったことではなく、昔はよく 夜になると「ひまぁ〜?」なんて電話がありました。小谷温泉に行って10月なのに 雪に降られて泣きそうになったこともありましたっけ。 肘折温泉は、東北のほうでは有名な温泉なんでしょうか? どなたかご存知の方、いらっしゃれば教えてくださいませ。


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