たにぐうです。気持ちが前に進みたい時って、 調子悪くてもどんどん行ってしまう。 お遍路は楽しいから足も進む。 何がいいって、徒ほほな人がいっぱいやもんね。 それに誰かしら話しかけてくるから、 1日中だまってるなんてこともないし。 2/10 (木) 神山町→徳島市 晴 30km 5時半起き。暗いうちにテント内でぬくぬくとメシを食い、 明るくなると同時に撤収。以後このパターン採用。 昨日の楽しい山道歩きと温泉のおかげで心身ともに絶好調! お遍路スタイルだからか、登校する中高生に あいさつされる。あんまり無いことだ。 鮎喰川沿いに進む。この川、瀬も淵も透明感いっぱいの 緑色をしている。ええ川だ。泳ぎたい。 日差しは春だが風は冷たい。 徐々に山がゆるくなり、徳島市の十三番大日寺に13時到着。 平地に出てきたので、昨日の山が嘘みたいだ。 ここからは寺が連続。十四番常楽寺。境内に岩盤が 露出していて、その岩が水の流れのような形である ことから、「流水の庭」の名がある。こいつは見事だ。 流れに乗って本堂が迫ってくるよう。 寺が波乗りしてると言ったら怒られるか。気に入ったのでのんびり。 十五番国分寺はいわゆる国分寺なだけに、 本堂の造りが他のと全く違う。知識ないからよー説明せんけど。 八十八ヵ所って、全部お大師さんが作った寺ってわけではないのね。 十六番観音寺で納経所のばあちゃんと立ち話。 不景気は賽銭にも大きく響いているそうな。 西郵便局で実家から転送してもらった手紙を受け取り十七番井戸寺へ。 もう完全に平地。夕日が山に沈む。 ちょうど昨日歩いた辺りだ。あんな所から 2日でここまで来れるんやなあ。 調子乗って歩いたから足にきた。 フラフラと蔵本公園にたどりつき、 テニスコート横の屋根付き休憩所に設営。 2/11 (金) 徳島市→勝浦町 晴 28km 足痛いので休もうかと思ったが、勝浦まで30kmないので 行ってしまおう。気持ちは前進だ。徳島の市街地を たんたんと通過。へんろ道の田舎道が徒ほほには快適だったので、 こういう道はたいくつだ。足は朝から痛いのでスローペース。 ということでABN中村さんご推奨の大神子海岸はまたの機会に。 昼過ぎようやく十八番恩山寺。丘の中腹の静かな所。 姫路から車で来ている夫婦と話し、写真を撮られる。 県道を十九番立江寺へ。ここは大きい。そのせいか、 敷居が高い感じがするなあ。納経所もなーんか事務的だし。 ゆっくりと勝浦町へ。 目を付けていた運動公園に着いたのは19時過ぎ。 倉庫兼WCの軒下に設営し爆眠。 2/12 (土) 勝浦町→鷲敷町 晴 18km 寒いのには慣れたが、朝の洗濯(当然手洗い)だけはかなわん。 洗濯終わった所にトラックのおじさん現れ、 缶コーヒーをごちそうしてくれる。冷えた手にとてもうれしい。 今日は山登り2発。二十番は550mの山の上。 見た目はすぐ着きそうだが意外ときつい。 山道だが幅広く石畳になっていたりする。 道の雰囲気は3日前の道のが数段上だ。 二十番鶴林寺。三重塔がよい。 歩きで今回は徳島だけ、という北九州のおばちゃんと話す。 歩き、ちょくちょくいる。 きつい下りにひざが笑う。二十一番へは一度谷底へ下りてから 600mまで登るのだ。最初は渓流沿いのゆるやかな道だが、 残り1.5kmが激坂。しかも今日はかなり暑い。 寺は見えてるのにちーとも着かん。汗だく。 二十一番太龍寺。山の上だがでかいお堂がぼこぼこ建っている。 豪壮だ。西の高野と言うだけのことはある。ここはゆっくりと見物。 追い付いてきた北九州のおばちゃんと下山。 車道もきつい下りだ。宿に泊まるおばちゃんと別れ道の駅へ。 園地でメシ食った後売店の玄関先に設営。テントの外に 白衣をつるしておく。お遍路だよと主張しておけば、 危険なことは無いような気がするので。 2/13 (日) 鷲敷町→日和佐町 晴 26km 今日も山道から。里山から急坂をひと登りで大根峠。 下りは細い山道をゆるやかに下る。整備された登山道よりも、 こういう道のがへんろ道らしくて好きだな。 山を下りると鳥のさえずり。最近暑いぐらいやけんなあ。鳥の声も久々だ。 二十二番平等寺も田舎の寺。ここから二十三番まで20km。 田舎道を行くと、道端で話したばあちゃんが赤飯おにぎり 作って持たせてくれる。にこ。 国道55号に出る。峠を越え日和佐町に入った所で、 おばちゃんに誘われ茶屋にピットイン。コーヒーにお茶、 ポンカンをいただく。ポンカン甘い。 日和佐では「はしもと」というドライブインが泊めてくれる、 という話を北海道の滝川でいっしょにキャンプした おじさん(北海道3)から聞いていたので、ここで確認。 店のおばちゃんは、そのおじさんが来たことを覚えていた。世間は狭い。 16時半、日和佐の町だ。二十三番薬王寺は里山の斜面に建つ。 門前はみやげ屋などあった賑やかだ。 ここ、大きめの寺だが落ち着いとる。 境内からは日和佐の町を一望。町の中心はこの寺だ。 ドライブインはしもとの宿は、廃バスを改造したもの。 うおー、床だー。テレビにホットカーペット、ふとんまである。 近くの温泉で疲れを流す。帰ると食事。 すげえ品数。おー、わー、ごちそうさまだー。 これで無料やなんて・・・、ただただ感謝である。快適爆眠。