たにぐうです。ただいま!!(爆)
復活の徒歩ほは、再びおへんろの道へ。
2003年3月24日(月) 晴れのち雨
徳島県鳴門市→土成町 (1番〜7番&別格1番) 32km
1番霊山寺横にある、バス停風の小屋で目覚める。
まだあたりは薄暗い。時刻は5時30分すぎ。
小屋のベンチにひろげた寝袋を片づけつつ、朝メシを準備する。
徒ほほな旅は2年ぶり。昨夜徳島入りしての朝なのだが、
起きてからの行動は脊髄がちゃんと覚えているらしく、
テキパキと片づけが進む。
メシのメニューは当然の定番。
ふりかけごはんにインスタントみそ汁。
同じベンチで野宿していた乞食遍路風のおじさんと雑談。
このおじさん曰く、
「錦の札(注1)を仕入れて売っとるんだが、最近は先達(注2)が錦札を売るからシノギが悪い。」
「ムショ歴15年でその間本ぎょうさん読んだわ。吉川英治が一番や。」
さすがお遍路ワールド。相変わらずいろんな人がおる。
7時半、行動開始。2周目のテーマはお経をあげることなので、
納経所にて経文と歩きへんろ地図を購入。地図はお接待に(^^)
早速本堂と大師堂でお経をあげる。すらすら読むには時間がかかりそう。
納経所で帳面を書いてもらう。
納経は、各寺ごとに墨字でご本尊やら寺名を書き、朱印を押すのだが、
2回目からは1回目に書いたページにハンコだけ押してもらう。
朝の静かな寺にはすでに団体さんがぞくぞく。春は遍路シーズンなのだ。
さあ、徒ほほ開始だ!
歩き出すと笑いがこみあげる。
「うひひひひひー、帰ってきた、帰ってきたぞぉー!!」
道行く県道は通勤の車がひっきりなしに走る。
その横を歩く自分は超スローペースの非日常。
日常の隣に異界あり。白衣をはおればこの世を離れて別世界。
1人はしゃいでいるうちに、ほどなく2番極楽寺。
里山をバックに落ち着く寺。
納経所でおかみさんと世間話。
3番へ。あぜ道の向こうに赤い寺。
見覚えのある景色の金泉寺。
納経所は団体さんの帳面やら軸やらが山と積まれている。
春の遍路は大にぎわいである。境内のベンチで一服。
しかし、まだ9時半。
町中を抜け、里山を通り、田んぼのあぜ道を通れば
徒ほほ遍路な気分も盛り上がる。
♪あっるっこお〜あっるっこぉ〜わたしはげんき〜♪
非車道を歩けるのは、徒歩の醍醐味。
4番大日寺。町から少し山手に入った所にある。
小ぶりな山門と本堂が、裏山と一体化した田舎寺。
境内で地下足袋はいたじいさんや、親について福島県からきたという子供と歓談。
まだ11時半・・・。
15分ほど歩いて5番地蔵寺へ。
境内の大いちょう、今はほうきだが秋に来たら見事だろうな。
納経所へ行く。
壁にお寺の絵が4枚貼られている・・・。
むむむ!!
クレヨンで着色された1枚の絵、
ものすごーーく見覚えがあるぞぉ。
おかみさんに聞くと、この絵を描いた人は
3年前に来て、去年も来たという。
なんでも八十八ヵ寺をクレヨンで描いて回っているそうな・・・。
そう、この絵の作者「クレヨン則さん」こそ、
3年前のお遍路の時、足摺岬の帰りに出会った望月さんだったのだ。
こんな所で懐かしの絵に出会うとは!!
お遍路の道のどこかで会えそうだ。
まだ12時すぎ。ゆっくり歩いているつもりなのだが、
徒歩のブランクなど全くなくどんどん進んでしまう。
せっかく時間があるので、6番へ行く前に別格1番大山寺へ寄るとしよう。
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